入り口で待つ(2026年8月21日開催)


 先月、開店直前に電話がかかってきた。ウィー東城店の佐藤友則さんだった。憧れの書店人。一度、お店に遊びにきてくれたことがあった、一緒に写真を撮ってもらったとき、ものすごくデレデレ笑ってしまった。「覚えてますか?」と笑う佐藤さんの声、イタズラっぽそうな笑顔が目にうかぶ。聞けば8月に関西に来る用事があって、その前後でほんの入り口でトークイベントをやっていただけるという。小躍りしてお受けする。

 佐藤さんのことは、主に、夏葉社から刊行された『本屋で待つ』で知った。と書いてさらに言葉を置こうとしたが、私は何を知ったと言えるのだろうか。何も言えそうにない。もう一度、読み直してみた。5月に観た映画『ジュンについて』でも登場していたスタッフさんや、佐藤さんの笑顔やらを思い出す。とにかく涙が溢れてくる。私はどうして泣いているのか。色々と実現したことに感動して泣いているのか、ウィー東城店にたどり着いたスタッフさんたちのことを思って泣いているのか、佐藤さんのようになりたいのか、ウィー東城店のような存在になりたいのか。この本の中に「ウィー東城店に行けばなんとかしてくれる」というフレーズが出てくる。とんでもない言葉だ。私には、とてもじゃないが引き受けられない言葉だ。

 ウィー東城店の様々な達成はものすごいことだと思うが、佐藤さんは、「『助けてほしいと思う人に寄り添いたい』という志をもった人であれば、だれでも運営することができるのではないか」(p.135)と言う。ほんとかよ。実際に、佐藤さんは聖人君子のようには描かれていない。あれこれの挫折やうまくいかなかったこともきちんと書かれている。「私にはできない」という弱音を隠し持ちながらもそういう志を諦められずにいる私が、「より良い明日」を待てるようになるヒントを佐藤さんの笑顔から浴びるように摂取したいと思っております。佐藤さんのお話を聞いて、ゆっくり、元気になってみませんか?

【佐藤友則さんからのメッセージ】

本屋で待っていたらたくさんの出来事に出会えました。
人もお店も町も育っていく日々だったように思います。
皆さんとお会いできることがきっと明日に繋がると信じています。

  入り口で待つ
  8月21日(金)18時〜20時
  参加費:2,000円

  お問い合わせ・お申し込み:hon.iriguchi@gmail.com

佐藤 友則 (さとう とものり)

㈱総商さとう 代表取締役
昭和51年生
広島県神石郡神石高原町育ち
大阪商業大学 中退
名古屋の書店チェーン 「いまじん」にて修行
平成13年7月にウィー東城店店長として戻る
(*潰れそうになったため急遽いまじんでの修行を切り上げることに)

書店修行を1年半しただけの若造が戻ってきて経営の立て直しなどできるはずもなく、5年は絶望的な暗中模索の日々が続く。無知が故の元気さと根拠のない自信だけはあったが、経営には何の役にも立たなかった。

ただ、元気な若者に教えてやろうと思って下さった地
域の方に支えてもらい、一つずつ課題を克服していくことができた。その過程において、地域の方の「御用聞き」が身についていき、現在の一風変わった本屋となっていく。

文具・CD・たばこ・化粧品・エステ・美容室・印刷業・コインランドリーなどの事業に手掛けていくプロセスが面白いといつの間にか評判になる。

それと同時に学校に行けなくなった子達が働く場としてお店が機能し始める。だんだんとそういう子達が元気になっていく様子や社員になっていく時間がなんとも愛おしくありました。かれこれ20名以上が元気に巣立っていき、数名は当社社員として現在も頑張ってくれています。

令和6年5月に庄原市西本町に「ほなび」という本屋をオープン。
無書店地域が多くなる中で、その空白地が少しでも減っていくような本屋をこれから作っていきたいと思っています。


ウィー東城店のインスタグラム
https://www.instagram.com/wetojowe/


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